なぜ個別指導なのか?

私は大手学習塾で中学受験生の算数を中心に指導してきました。

集団指導の経験も、個別指導の経験も両方あります。

その経験を踏まえ、さいとう算数教室では個別指導というスタイルを選択しました。

これからその理由をご説明いたします。

 

お子様の性格は一人ひとりちがいます。

したがって、お子様に合った指導方法も一人ひとりちがいます。

 

例えば、新しい単元を学習するという場面を考えます。

このとき、子どもたちは大きく2つのタイプに分かれます。

A:「いきなり問題演習をさせ、そのあとに解説を聞かせた方がいいタイプ」

B:「最初にひととおりのやり方を説明したのち、問題演習をした方がいいタイプ」

 

勉強(宿題)のやり方を見ても大きく2つのタイプに分かれます。

C:「すさまじい集中力を発揮し、短時間で一気に仕上げるタイプ」

D:「毎日地道にコツコツ仕上げていくタイプ」

 

基本的な接し方についても大きく2つのタイプに分かれます。

E:「ときに厳しい言葉をかけてあげた方が伸びるタイプ」

F:「ほめる回数を多めにし、うまく気持ちをのせてあげた方が伸びるタイプ」

 

ちなみに、私が子どものときはB・D・Fタイプでした。皆様はいかがでしたか。

私と正反対のA・C・Eタイプの方もいらっしゃるかもしれませんね。

(私の妻にも聞いてみましたが、私と見事に逆でした・・・)

あっ、どちらがいいとか悪いとかではありません!この点、誤解のないようにお願いします。

 

さて、いまは3つの条件だけで考えていますが、これだけでも2×2×2=8通りの生徒がいることになります。

本気で生徒の成長を考えるならば、生徒ごとに8通りのアプローチをしていかなければなりません。(当然ですが、実際にはもっと多くの条件がありますので、生徒の数だけアプローチ方法があるということです)

 

集団指導の場合ですが、多くの集団塾はクラスの定員が15名以上なので、そのようなアプローチは現実的には不可能です。

 

まず担当講師は上記A・Bのどちらかのタイプを選択しなければなりません。

(※塾によって「どのクラスも一律にAのやり方をする」のように決まっているところもあります)

 

もし、Aタイプを選択した場合、Bタイプの生徒はとまどいます。

「やり方の説明もなしに問題を解かされてもできるわけがない。意地悪な先生だ・・・」

 

Bタイプを選択すると、今度はAタイプの生徒がとまどいます。

「まずは自分でやってみたいのに・・・何でこの先生は全部説明してしまうんだ・・・」

 

このように、集団授業の指導現場では「ある生徒に合わせると、別の生徒には合わなくなる」ということが頻繁に起こっています。

 

また、子どもの性格についても、1クラスの生徒数が多くなればなるほど、その把握が困難になります。一人ひとりを観る時間が限られてしまうからです。

優秀な講師ほど、授業前後に生徒とコミュニケーションを密にとって把握に努めるのですが、それでも時間が足りません。

私も集団指導の経験がありますが、生徒の性格を踏まえてきめ細かく指導できるのは、1クラス8名が限度でした。

 

一方、個別指導ではそのような心配は全くありません。

私のようなB・D・Fタイプの生徒にはそれに合わせた指導をすればいいですし、私と正反対のA・C・Eタイプの生徒にはそれに合わせた指導をすればいいのです。

 

結論としては、すべてのお子様に最適な指導をするためには、個別指導という形態がもっとも適しているということになります。

 

ただ、これはあくまで理想の話であって、実際にすべての教科を個別指導で学習するというのは入試直前期を除いてはあまり現実的ではありません。

 

そこで、さいとう算数塾では、集団塾との併用というスタイルも推奨しております。

実際当塾にお通いいただくお子様の8割以上が集団塾との併用です。

 

さきほどの指摘通り、集団塾ではどうしても補い切れない部分がでてきますが、それは個別指導で十分カバーすることができます。

 

●集団指導で受験のカリキュラムをひと通り学習し、個別指導ではお子様の理解が不十分なところを復習する。

●集団指導では問題演習が不足しがちなので、個別指導で問題演習・解説を行う。

 

このように、集団指導と個別指導をうまく組み合わせることで、十分な指導効果を挙げることが可能なのです。